中国人の商売上のルールを守るという概念と日本人の概念の違い

 我々日本人はルールを守らないことを一つの恥という文化があります。しかし中国人のルールを守るという概念は日本人とは全く違います。この違いから軋轢が生じたり、騙されたいう誤解が生じて距離を置いた付き合いになってしまったり、ひどい場合は絶縁にまで至ってしまうことがあります。中国人の中でルールとは形としてあるだけで、それは必ず守らないといけないという厳しい位置づけはありません。商売人、ビジネスマンの間では中国語で「低調」という言葉がよく出てきます。日本語に訳すと「目立たない」です。多少のルール違反でも目立たないようにグレーゾーンで留めるレベルであれば皆やってしまいますし、競争の激しい中国ではむしろやらないと生き残れません。多少のルール違反はやらなきゃ損、やったもん勝ちくらいの感覚があります。我々日本人は中国人の商売人と付き合うときは、相手のルール違反をある程度想定しておき、手の内をすべて見せずに核心的な部分までは自分の手の内に留めておき、イニシアニブを握られないようにしてください。ただ、商売ですから勝負をしないといけない時もあります。その時は相手にあげたというくらいの気持ちで臨んでください。この記事で私が申し上げたいことは、ルールを守るという概念の根本がそもそも違うので、そういうことが起きてもカリカリせずに柔軟に考えていただき、お付き合いをやめるのではなくうまいお付き合いをしていただけたらと思っています。

0コメント

  • 1000 / 1000